【今日のひとこと】

シネセゾン渋谷で公開中の『パビリオン山椒魚』に、10月21日から19時の回の上映前に日替わりで10分程度のスペシャル映像の上映をやっています(最終日となる11月1日まで)。DVDの特典映像に入れるようなものを、これから本編を観ようという人間に観せてどうしようというのか、ヘンな先入観を持ってしまうじゃないかと、私なんかは思ってしまいますが、いかがでしょうか?(だからほかの映画では普通こんなことはしないんですが……)
 実は、この映画に関して書かれたブログを検索してみるとわかりますが、この映画には、かなりのリピーターがいるんですね。とすれば、このサービスはリピーター向けのサービスということなのでしょうか? まあ、このオマケ上映に関しては、特に情報誌にも告知してないようなので、これをつけることでまだ観ていない人にアピールしようというものでもないようです。


・一方、シアター・イメージフォーラムでは、10月15日18時45分の『西瓜』の回と21日〜27日のレイトショー『楽日』の上映前に、日本未公開のツァイ・ミンリャンの短編『歩道橋』のオマケ上映をやっていました。これは、こういう観せ方だと、『西瓜』の上映を盛り上げるためのイベントだったのか、『楽日』を見逃した人にサービスしたかったのか、観客サイドから考えるとなんだかよくわからないものなんですが、きっと、イベント上映したくても、予め決まっていたスケジュールでは入りきらなくて、こういう変則的な仕方で観せるしかなかったんですね。
 まあ、それはさておき、台湾で興行記録を樹立したという『西瓜』も、東京ではあまり受け入れられなかったのか、このシアター・イメージフォーラムでの公開は残念ながら尻すぼみ状態で終わってしまいます。
 『西瓜』は、9月23日に1日4回上映でスタートしたんですが、10月28日〜11月6日は16時40分と18時45分だけの1日2回上映となり、最終日の11月7日は16時40分の回で終わってしまいます。最終日が16時40分の回でおしまいというのも中途半端なんですが、さらにこの11月7日というのが金曜日じゃなくて、火曜日というのもいかにも中途半端です。
 普通の感覚だと、ロードショー作品を火曜日で打ち切るなんていうのは「暴挙」に違いないんですが、たぶんこれは、再上映の希望が多かったと思われるリー・カンション監督作品『迷子』をたとえ3日間でも再映したかったためで、11月8日〜10日は、『迷子』を16時40分の回に上映して、18時45分の回に『楽日』を上映するという風にスケジュールが組まれています(これでは『迷子』を観たかったサラリーマンやOLは結局観られないので、『迷子』と『楽日』の上映時間を逆にすべきだと思うのですが)。
 なので、これからこれらの作品を観ようと考えている人はスケジュールにご注意ください。
 ちなみに、『楽日』を傑作!と思った私も、『西瓜』にはほとほと困惑させられたんですが、そうはいいつつもこの『西瓜』もいろんな意味で問題作であり、観なければよかったとは決して思っていません。『西瓜』には映倫のマークが入っていないようでしたが、ひょっとすると審査が通らなかったのでしょうか(笑)。