【今週の見どころ】

・本格的にお正月映画に突入しただけではなく、興味深い特集上映や映画祭もあって、映画ファンにとってはうれしい悲鳴、というか、本当にいつどこで何を観ればいいのかわからないくらい注目の作品が目白押しです。
 新しい映画館が2つ(それぞれ2スクリーン)ありますし(オープン記念に何かくれたりするのかな?)、本日で終わってしまう特集上映も2つあります。

・シネフィルだったら絶対衣見逃せない映画監督の作品というのが、しばらくなかったのですが、今週は一度に4作品(クリント・イーストウッドアニエスカ・ホランドロベルト・ベニーニリチャード・リンクレイター)もあります。岩井俊二も含めれば、5作品か?

・日本映画、アメリカ映画のほかには、韓国映画、イギリス映画、イタリア映画、フランス映画が1本ずつ。

・アニメーションが5本。中でも『オープン・シーズン』はソニー・ピクチャーズとしては初めてのアニメーションなので、日本でこれがどの程度受け入れられるか業界が固唾を飲んで注目してると思いますね。すぐに次の作品『モンスター・ハウス』も控えているわけですが。あと、<タムくんアニメツアー>というのもあります(13日と14日)。

・原作ものも多く、実話がベースになった作品が2本(『硫黄島からの手紙』『敬愛なるベートーヴェン』)あり、ドキュメンタリーも1本あります。

・『NANA2』が『NANA』の続編であるのをはじめ、「ペアになる作品がある作品」がいくつもあるのも今週の特徴で、『硫黄島からの手紙』が『父親たちの星条旗』とペア、『市川崑物語』が『犬神家の一族』とペアで、『スキャナー・ダークリー』は手法的に『ウェイキング・ライフ』とペアで、『こまねこ』はそれまでの短編シリーズを受けた形での長編という意味でのペア、ということになります。玉山鉄二は、『NANA2』と『Presents』という2作品が同日封切りになります。

・「3本目」というのも今週のキーワードの1つで、今度の『ふたりはプリキュア』は劇場版として3本目だし、渡辺謙のワーナー作品への出演も『ラストサムライ』『バットマン・ビギンズ』に続いて3本目。エド・ハリスアニエスカ・ホランドのコンビも『敬愛なるベートーヴェン』が3本目(他の2本は『ワルシャワの悲劇 神父暗殺』と『奇蹟の詩 サード・ミラクル』)。角田光代贋作の映画も、『Presents』が『真昼の花』『空中庭園』に続いて3本目。中島美嘉も『NANA2』が3本目の主演作となります。

・興行ランキング的には、おそらく『硫黄島からの手紙』が『武士の一分』を破って1位でしょう。『父親たちの星条旗』はさほど大きなヒットにはならなかったようですが、今度はナショナル・ボード・オブ・レビュー作品賞を獲ったばかりで、アカデミー賞ニミネート確実と言われているし、なんとしても二宮和也ファンの票が見込めます。『硫黄島からの手紙』の作品賞受賞に一番ヴィヴィッドに反応したのは、実は二宮和也ファンだったんですよね。

・ミニシアター・ファンの票は、ベニーニ、ホランド、リンクレイター&キアヌ、岩井俊二市川崑、そして『王の男』に、注目度に応じて分散するという感じでしょうか。

新文芸坐の特集も毎日日替りで、しかも毎日ゲストを招いてのトークショーありということなのでこれも見逃せません。

・<キューバ映画祭2006>は、旧作が7本に新作&未公開作が2本+アニメーションが2プログラムで、新作&未公開作は劇場公開が既に決まっているのでちょっとひと安心。新作はオリバー・ストーンカストロを獲ったドキュメンタリー“COMANDANTE”で、これも大注目作なのですが。

シネマート・シネマ・フェスティバルは劇場公開予定作品ばかりですが、浅野忠信主演最新作や、日本映画『フライ、ダディ、フライ』の韓国版もあります。


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